三鷹の税理士 平林 達夫 の日記

三鷹にある平林会計事務所の税理士、平林達夫です。税金に関する疑問、不安、不明事項、法人税務や確定申告、相続、新規起業に関する相談など、いつでもお気軽にご連絡ください。当事務所では、初回相談料は無料とさせていただいております。詳しくは、リンクの欄にあるホームページ等をご覧ください。

相続税・贈与税

暦年贈与と相続時精算課税の改正点

表題の通り、今回は、贈与税の暦年贈与と相続時精算課税に関する令和5年改正について取り上げます。 どちらも、相続税と密接に関係してくる改正内容です。 改正としては今年ではなく昨年に行われたものなのですが、施行は今年令和6年以降に実施された贈与か…

区分所有マンションの評価方法改定

相続財産の評価は「時価」によるものと、相続税法第22条は規定しています。 この「時価」は「客観的な交換価値」であるとされていますが、それが具体的にどのような金額になるのかについては、しばしば、納税者と課税当局の間に見解の相違が生じるところとな…

小規模宅地等の特例について(3)       ~限度面積要件と減少額の計算~

相続が発生した際に、(そもそも納付税額が発生するのか否かも含め)自分達が納めなければならない税の金額がいくらになるのか、ということを考える場合に、非常に重要な位置を占める規定である、租税特別措置法第69条の4「小規模宅地等についての相続税の課…

小規模宅地等の特例について(2)       ~小規模宅地等の区分~

相続が発生した際に、(そもそも納付税額が発生するのか否かも含め)自分達が納めなければならない税の金額がいくらになるのか、ということが気になりますよね。 そのような場合に、非常に重要な位置を占める規定が、租税特別措置法第69条の4「小規模宅地等…

小規模宅地等の特例について(1)       ~小規模宅地等の特例とは~

相続が発生した際に、(そもそも納付税額が発生するのか否かも含め)自分達が納めなければならない税の金額がいくらになるのか、ということを考える場合に、非常に重要な位置を占める法規定があります。 それが、租税特別措置法第69条の4「小規模宅地等につ…

追記 土地の評価について(番外2)       ~判決文の分析(令和4年4月19日最高判決)~

相続税・贈与税における「土地の評価」について、今後、かなり重要な判例となる可能性が高い、令和4年4月19日最高裁判所第三小法廷判決。前回は、その概要と、争点についてまとめました。 第2回の今回は、いわゆる「タワマン節税」スキームの対象となる不動…

追記 土地の評価について(番外1)       ~事例の概要(令和4年4月19日最高判決)~

昨年末から、「土地の評価について」というテーマで7回に分けて、相続税・贈与税の課税価格及び税額を計算する際に基本となる、土地の「評価額」を「財産評価基本通達」に基づいて算出する方法を説明してきました。 その中で、「宅地」について、特に都市部…

土地の評価について(7)          ~関連するその他の事項~

前回までの記事では、相続税法(相続税・贈与税)において、「財産評価基本通達」に則って土地の評価を行う時の、その評価額の計算方法について、説明を行ってきました。これだけ回数を使ってもなお、細かい論点・事項で触れなかったことはあるのですが、主…

土地の評価について(6)          ~「宅地」の評価方法(その3)~

これまで5回に分けて、相続・贈与の対象となった「土地」を評価する場合の「財産評価基本通達」の定めを確認してきました。 特に「路線価方式」で評価する「宅地」については、土地の形状や傾斜によって様々な補正を行うこととなっておりますので、第4回と第…

土地の評価について(5)          ~「宅地」の評価方法(その2)~

個人の所有する財産を子供や孫などに移していこうと考える場合に、相続税や贈与税がどうなるのかが気になっている人は多いことでしょう。 前回の第4回から、「土地」について相続税・贈与税の財産評価を行う際に、一番大変で重要な「宅地」について、「路線…

土地の評価について(4)          ~「宅地」の評価方法(その1)~

個人の所有する財産を子供や孫などに移していこうと考える場合に、相続税や贈与税がどうなるのかが気になっている人は多いことでしょう。 相続税も贈与税も、財産を受け取ることになった者が、その相続又は贈与で取得することになった財産の評価額(つまり、…

土地の評価について(3)          ~「宅地」以外の地目の評価方法~

個人の所有する財産を子供や孫などに移していこうと考える場合に、相続税や贈与税がどうなるのかが気になっている人は多いことでしょう。 相続税も贈与税も、財産を受け取ることになった者が、その相続又は贈与で取得することになった財産の評価額(つまり、…

土地の評価について(2)          ~地目による区分と評価方法の基礎~

個人の所有する財産を子供や孫などに移していこうと考える場合に、相続税や贈与税がどうなるのかが気になっている人は多いことでしょう。そのような財産の中でも、特に、土地については、かなりの注意が必要となってきます。 というのも、相続や贈与などの無…

土地の評価について(1)          ~評価の種類と土地の分類~

将来における相続・贈与等の発生を考えた場合、皆さんが一番気になるのは、その相続の被相続人(亡くなった方のことです)の所有している財産や、贈与によりご自身が所有することになる財産の価値がどれくらいなのか、そしてそれに対して課せられる税金はい…

非上場株式の評価について(4)       ~純資産価額方式による評価の注意点~

同族会社である中小企業における事業承継、社長等の相続対策等を考える際には、その会社の自社株式をどのように承継するのかということが重要になります。このテーマの最終回である今回は、前回紹介した実際の評価方法のうち、純資産価額方式による評価を行…

非上場株式の評価について(3)       ~非上場株式の評価方法~

同族会社である中小企業における事業承継、社長等の相続対策等を考える際には、その会社の自社株式をどのように承継するのかということが重要になります。 では、その自社株式の価値(評価額)は、果たしていくらになるのでしょうか。上場企業であれば市場で…

非上場株式の評価について(2)       ~非上場株式の評価における株主の区分~

同族会社である中小企業における事業承継、社長等の相続対策等を考える際には、その会社の自社株式をどのように承継するのかということが重要になります。 第1回でご説明したように、この時に、有償譲渡をするにせよ贈与をするにせよ、その株式がどれくらい…

非上場株式の評価について(1)       ~「時価」による財産評価の意義~

同族会社である中小企業における事業承継、社長等の相続対策等を考える際には、その会社の自社株式をどのように承継するのかということが重要になります。基本的には、現社長などが保有する自社株式を後継者候補に移転していくことが事業承継等には必要にな…

再転相続に係る相続放棄

JR中央線・総武線快速の三鷹駅にて2022年4月開業予定である税理士事務所、平林会計事務所の税理士、平林です。 ちょっと前に、このブログでも、相続の放棄という手続きについて簡単に説明をさせていただきました。 ここでポイントになるのは、相続放…

特別受益と特別寄与

JR中央線・総武線快速の三鷹駅にて2022年4月開業予定である税理士事務所、平林会計事務所の税理士、平林です。 今回は相続における遺産承継の財産の相続分を考える際の、ちょっと特殊な事例となるものを2つ、簡単に説明したいと思います。 まず最初は…

連れ子の養子縁組と相続権

JR中央線・総武線快速の三鷹駅にて2022年4月開業予定である税理士事務所、平林会計事務所の税理士、平林です。 今回は、相続税の試算などをするのに当たっても重要な要素となる、相続人の判定に係る話です。 以前に「「相続」と「遺贈」」と題して基…

相続税対策としての養子縁組

JR中央線・総武線快速の三鷹駅にて2022年4月開業予定である税理士事務所、平林会計事務所の税理士、平林です。 1月31日に最高裁判所が出した、相続税の節税目的で行われた、被相続人が長男の子と行った養子縁組についての有効判決が話題になってい…

タワーマンション節税について

今月の頭に、タワーマンションの購入を使った相続税対策について法改正が行われるのではないか、というニュースを目にしました。 今回はそれについて簡単に説明したいと思います。 端的に言えば、これは土地に関する評価額を算出する規定を利用した節税策の…

相続の放棄

JR中央線・総武線快速の三鷹駅にて2022年4月開業予定である税理士事務所、平林会計事務所の税理士、平林です。 これまでに何回かにわたり、今年から大きな改正のあった相続税に関して、簡単な説明を書いてきました。 ちょっと時間がかかりましたが、…

延納・物納・連帯納付

JR中央線・総武線快速の三鷹駅にて2022年4月開業予定である税理士事務所、平林会計事務所の税理士、平林です。 相続税につき、前回はその税額がどのように計算されるのかを、言葉だけで分かりにくかったかもしれませんけれど説明させていただきました…

相続税の税額計算

JR中央線・総武線快速の三鷹駅にて2022年4月開業予定である税理士事務所、平林会計事務所の税理士、平林です。 これまでこのブログでは相続税につき、その財産を受け取るのは誰なのか、財産はどのように分配されるのか、どのような財産が課税対象にな…

「相続時精算課税」

JR中央線・総武線快速の三鷹駅にて2022年4月開業予定である税理士事務所、平林会計事務所の税理士、平林です。 今回も、相続税に関する概要説明を続けていきたいと思います。 具体的には、前回に引き続き贈与税の話の第2弾、一般的な方法ではないも…

「贈与税」概要

JR中央線・総武線快速の三鷹駅にて2022年4月開業予定である税理士事務所、平林会計事務所の税理士、平林です。 以前に相続税の計算における「生前贈与加算」の話をさせていただいた際にも書いたことなので恐縮ですが、「贈与税」は「相続税」の補完的…

「相続税がかかる贈与財産」

JR中央線・総武線快速の三鷹駅にて2022年4月開業予定である税理士事務所、平林会計事務所の税理士、平林です。 今回は、前々回の「本来の相続財産」、前回の「みなし相続財産」に続き、今回は、相続財産の区分の3つ目、「相続税がかかる贈与財産」に…

「みなし相続財産」

JR中央線・総武線快速の三鷹駅にて2022年4月開業予定である税理士事務所、平林会計事務所の税理士、平林です。 前回は、相続税が課せられる財産の種類を3つに大別し、そのうち最も基本的な「本来の課税財産」について、その具体的内容をざっと書きだ…