三鷹の税理士 平林 達夫 の日記

三鷹にある平林会計事務所の税理士、平林達夫です。税金に関する疑問、不安、不明事項、法人税務や確定申告、相続、新規起業に関する相談など、いつでもお気軽にご連絡ください。当事務所では、初回相談料は無料とさせていただいております。詳しくは、リンクの欄にあるホームページ等をご覧ください。

暦年贈与と相続時精算課税の改正点

表題の通り、今回は、贈与税の暦年贈与と相続時精算課税に関する令和5年改正について取り上げます。 どちらも、相続税と密接に関係してくる改正内容です。 改正としては今年ではなく昨年に行われたものなのですが、施行は今年令和6年以降に実施された贈与か…

インボイス制度 取扱いの微調整

昨年から導入された消費税のインボイス制度。 税額計算に与える影響だけでなく、事務処理に与える影響としても非常に大きなこの改正については、このブログでも昨年のほぼ1年をかけて説明をしてきました。 そこで書いてきたこと等については、現時点で既に実…

区分所有マンションの評価方法改定

相続財産の評価は「時価」によるものと、相続税法第22条は規定しています。 この「時価」は「客観的な交換価値」であるとされていますが、それが具体的にどのような金額になるのかについては、しばしば、納税者と課税当局の間に見解の相違が生じるところとな…

減価償却費の計上(個人と法人の相違)

今年も確定申告の時期がやってまいりました。最近はどうしてもインボイス制度の話をメインにさせていただいていましたが、もちろん、そればかりが税金というわけではありません。 今回は、皆さんが確定申告で会計処理を行う際にも参考になるであろう項目とし…

インボイス制度で注意すべきこと      ~交通系ICカード

インボイス制度が始まって3ヶ月半。 実際に会計データ入力などをやっていると実感させられることですが、予想通り、これは相当に手間がかかって面倒な制度です。 原則的な取り扱いと、様々な特例。 それを理解し、適格に判断・入力していく。これが、事前に…

消費税納税義務等の基礎知識

インボイス制度開始から2ヶ月半が経過しました。 仕事の受注、営業関係の都合で、課税売上規模的には免税事業者であるものの、敢えてインボイス番号(登録番号)を取得して課税事業者になった、という方もいらっしゃいます。 インボイス制度開始が迫った頃か…

インボイス制度で注意すべきこと      ~振込手数料

いよいよ始まったインボイス制度。 各種取引の処理において、適格請求書等の受け取りが無くても「仕入税額控除」の対象になる「課税仕入」として取り扱っていい特例等もある為、その判断を間違いなくできるかどうかが問われるところとなっています。 そんな…

輸入消費税とインボイス制度

今月より、消費税のインボイス制度が始まりました。 受け取った領収証が制度に即した「適格請求書等」になっているかどうかの確認、そして実際の会計データ入力作業など、各事業者の業務がどのように変わるのか、変わったのか、それを皆さんが実感するのはこ…

インボイス番号の店頭掲示

インボイス制度の適用開始も目前ですが、これまでにこのブログではこの制度について、そして会計ソフトへの実際の入力について特例や注意事項を紹介、説明をしてきました。 もちろん、これだけ大きな改正項目ですから10月以降も必要に応じて解説その他を色…

インボイス制度下の会計ソフト入力 その2

消費税のインボイス制度が始まるまで、あと半月ほどです。 前回、8月27日に公開したエントリーでは、当事務所が推奨している2つの会計ソフト、㈱TKCの財務ソフト(FXシリーズ、DAICシリーズなど)と、ソリマチ㈱のソフト(会計王)について、主に前…

インボイス制度下の会計ソフト入力

今から1ヶ月もすれば、いよいよ消費税等のインボイス制度が開始されます。 これまでこのブログでは、インボイスに関わる取扱いの特例や、具体的項目などを書かせていただいてきましたが、今回はそれについては一旦停止して、会計ソフトに仕訳入力を行う際の…

インボイス制度で注意すべきこと      ~簡易インボイスについて

今年10月の消費税インボイス制度導入まで残り日数が数ヶ月となったこの段階で、制度の開始時に注意すべき事柄などを説明する記事、今回は、当事務所の関与先様にも関連することの多い事項についての、各論の第2回になります。 様々な人とインボイス制度につ…

インボイス制度で注意すべきこと      ~ETCのカード決済

あと数か月後の令和5年10月1日には、消費税に係るインボイス制度が否応なしに開始されます。 今回は、制度的な特例について特例的な取扱いを主に説明してきた第1回、第2回に続いて、特に今までは気にしてこなかったけれども、10月以降は注意する必要がある項…

インボイス制度で注意すべきこと その2

いよいよインボイス制度の実施まで半年を切った現在。 この制度については未だに様々な議論が紛糾している中、それでも10月には待ったなしで法が施行されます。 制度の可否、ご自身の意見や主張は横に置いて、インボイス制度が実際に始まる日付が動かない以…

インボイス制度で注意すべきこと その1

いよいよインボイス制度の実施まで半年を切りました。 この制度については様々な議論が紛糾しているのが現状です。 中には「そもそも消費税とはどういう税金か」ということについての基本的な話もあったりして、今更ながらのタイミングになって、様々な意見…

株式会社の解散について

<1> 会社解散の事由 会社を解散しようと思う理由はその会社によってケース・バイ・ケース、一概に「これ」と言えるものでは無いでしょう。ただし、法律の観点からは、会社を解散できる理由は「会社法」で明確に定められています(会社法第471条~第474条…

改正電子帳簿保存法への対応(増補版)

今年(2022年)の1月から、改正電子帳簿保存法が施行されました。 現在は2024年1月の完全義務化までの猶予期間中ですので、この改正に対応できていないからといって大きな問題にはなりません。 しかし、再来年の1月1日からは全ての事業者が待ったなしで対…

消費税 インボイス制度の改正案         (令和5年税制改正大綱)

今年の10月には消費税のインボイス制度がいよいよ施行されることとなるわけですが、今月から始まる通常国会で審議される予定の令和5年度税制改正大綱の中にインボイス制度に関する改正項目があるので、それを今回は簡単に説明したいと思います。 なお、これ…

謹賀新年

インボイス制度とは(詳述版)

令和5年10月から導入される、消費税の「適格請求書等保存方式」、通称「インボイス」制度。 このブログでは過去にも、この制度の内容や注意点などをご説明しました。 しかし、各種報道や、ネットで目にする Twitter のつぶやきなどを拝見していると、どうや…

小規模宅地等の特例について(3)       ~限度面積要件と減少額の計算~

相続が発生した際に、(そもそも納付税額が発生するのか否かも含め)自分達が納めなければならない税の金額がいくらになるのか、ということを考える場合に、非常に重要な位置を占める規定である、租税特別措置法第69条の4「小規模宅地等についての相続税の課…

小規模宅地等の特例について(2)       ~小規模宅地等の区分~

相続が発生した際に、(そもそも納付税額が発生するのか否かも含め)自分達が納めなければならない税の金額がいくらになるのか、ということが気になりますよね。 そのような場合に、非常に重要な位置を占める規定が、租税特別措置法第69条の4「小規模宅地等…

小規模宅地等の特例について(1)       ~小規模宅地等の特例とは~

相続が発生した際に、(そもそも納付税額が発生するのか否かも含め)自分達が納めなければならない税の金額がいくらになるのか、ということを考える場合に、非常に重要な位置を占める法規定があります。 それが、租税特別措置法第69条の4「小規模宅地等につ…

追記 土地の評価について(番外2)       ~判決文の分析(令和4年4月19日最高判決)~

相続税・贈与税における「土地の評価」について、今後、かなり重要な判例となる可能性が高い、令和4年4月19日最高裁判所第三小法廷判決。前回は、その概要と、争点についてまとめました。 第2回の今回は、いわゆる「タワマン節税」スキームの対象となる不動…

追記 土地の評価について(番外1)       ~事例の概要(令和4年4月19日最高判決)~

昨年末から、「土地の評価について」というテーマで7回に分けて、相続税・贈与税の課税価格及び税額を計算する際に基本となる、土地の「評価額」を「財産評価基本通達」に基づいて算出する方法を説明してきました。 その中で、「宅地」について、特に都市部…

土地の評価について(7)          ~関連するその他の事項~

前回までの記事では、相続税法(相続税・贈与税)において、「財産評価基本通達」に則って土地の評価を行う時の、その評価額の計算方法について、説明を行ってきました。これだけ回数を使ってもなお、細かい論点・事項で触れなかったことはあるのですが、主…

土地の評価について(6)          ~「宅地」の評価方法(その3)~

これまで5回に分けて、相続・贈与の対象となった「土地」を評価する場合の「財産評価基本通達」の定めを確認してきました。 特に「路線価方式」で評価する「宅地」については、土地の形状や傾斜によって様々な補正を行うこととなっておりますので、第4回と第…

土地の評価について(5)          ~「宅地」の評価方法(その2)~

個人の所有する財産を子供や孫などに移していこうと考える場合に、相続税や贈与税がどうなるのかが気になっている人は多いことでしょう。 前回の第4回から、「土地」について相続税・贈与税の財産評価を行う際に、一番大変で重要な「宅地」について、「路線…

土地の評価について(4)          ~「宅地」の評価方法(その1)~

個人の所有する財産を子供や孫などに移していこうと考える場合に、相続税や贈与税がどうなるのかが気になっている人は多いことでしょう。 相続税も贈与税も、財産を受け取ることになった者が、その相続又は贈与で取得することになった財産の評価額(つまり、…

土地の評価について(3)          ~「宅地」以外の地目の評価方法~

個人の所有する財産を子供や孫などに移していこうと考える場合に、相続税や贈与税がどうなるのかが気になっている人は多いことでしょう。 相続税も贈与税も、財産を受け取ることになった者が、その相続又は贈与で取得することになった財産の評価額(つまり、…